泣くことはストレス解消になる?その効果をさらに高める泣き方とは?

悲しかったり悔しかったり怒ったりした後に、思いっきり泣いたら、何だかスッキリした経験をしたことがありませんか?

実は、感情が収まらなくて泣いてしまった涙には、心のストレスをデトックスしてくれる作用があるのです。

この心のデトックス効果は、笑う事よりもストレス解消効果が高いといわれています。

そこで今回は、泣くとストレス解消になる理由と、ストレス効果の高い泣き方を紹介しましょう。

 

1.泣くとストレス解消になる理由とは?

(1)涙は身体に害のあるものを体外に押し出す作用がある

涙が出るのは、目から体内に害のある刺激物が入った場合に除去するためです。

涙と一緒に体内に害のあるもの等を体外へと押し流す仕組みなのです。

ですから、目にゴミが入ったり、タマネギを切っていたら涙が止まらなくなったりします。

花粉症で「涙が止まらない」という症状は、花粉でアレルギー反応を引き起こす人の場合、花粉が目から入ってくるのを、涙が押し流してくれているのです。

これらの症状は、他の動物にも現れます。

しかし、感情的に涙を流すのは人間だけです。

強い感情は、身体にストレスを与えます。

(2)強い感情によって起るストレスは身体に害をなすもの?

本能的な適度なストレスは必要なもの

古来ホモサピエンスの時代、ストレスとは身を守るために必須だったのです。

本能的に、人は身の危険を感じると緊張します。

この緊張がストレスです。

そして、脳がストレスを感じると、ストレスホルモン(コルチゾールという副腎皮質ホルモン)を分泌し、緊張します。

ホモサピエンスの時代、人は危険を察知して緊張することで、五感をフル活動して周囲の状況を察知して、敵から逃げたり、敵と戦ったりして、獲物を得て食料にしつつ、生き延びてきました。

ですから、適度なストレスは、生きるために必要な本能なのです。

ただし、ホモサピエンスの時代は、ストレスを感じて緊張しても、逃げたり、戦ったりする原動力となって、ストレスが上手に発散できています。

そして、敵から身を守るためのストレスですから、身を守ったり戦った後は、すぐに喜びの感情に代って、ストレスが長時間続くことはありません。

長時間続く過剰なストレスは身体に害をなす

しかし、平和な現代の人間社会に命がけの戦いは必要ありません。

ですから、ホモサピエンスの時代のように、上手にストレスが発散する機会がないまま長時間ストレスを抱え込んでしまうこともあります。

こんなふうにストレスが発散できずに、緊張が長時間続くと身体に悪影響を与えてしまいます。

ストレスは、身体にどんな悪影響を及ぼすのか?

血流が悪くなって、内臓機能の働きが低下したり、自律神経やホルモンのバランスが乱れたり、夜眠れなくなったり、健康を害してしまいます。

さらにその状態が悪化すると心の病にもなってしまいます。

 

2.身体に悪影響を及ぼすと脳がストレス対策を始める?

(1)脳が過剰なストレスを身体の危機と察知したら?

過剰なストレス状態になると、ストレスホルモンを「身体に害になる物質」と脳が判断し、脳内から不要なストレスホルモンを除去しようとします。

ストレスホルモンの除去には、幸せホルモンも活躍しますが、強すぎる感情によって生じた過剰すぎるストレスホルモンは、幸せホルモンでは間に合いません。

そこで、脳は涙を流して、脳内にいっぱいいっぱいになったストレスホルモンを涙で一気に押し流してしまうのです。

悔しいとき、悲しいとき、辛いときに滝のように流れ出る涙は、ストレスホルモンを体外に押し流します。

(2)泣き疲れて眠るのにも意味がある?

さらに、泣き疲れると眠ってしまうのも良いことなんですよ。

このときの眠りは案外深いもので、脳が休息し、脳内の不要物をきれいにお掃除してくれます。

その時に、ストレスホルモンも、不要物として除去してくれますので、泣き疲れて寝てしまった後、目が覚めると気分スッキリプラス思考になれたりするのです。

うれし涙は幸せなときに出るものですから、脳内が幸せホルモンで満たされそうですよね。

しかし、うれし涙が出るほどの感情は、身体が慣れていないために、落ち着くまでストレスとなって、ストレスホルモンを分泌してしまいます。

だから、涙でストレスホルモンを押し流した後、本来の幸せな感情に満たされるのです。

 

3.ストレス解消に効果的な泣き方

(1)涙には2種類ある

涙には、ストレス解消に役立つ涙とそうでない涙があります。

ストレス解消にならない涙とは?

「基礎分泌」と呼ばれる涙で、以下のようなときに出る涙です。

  • 目にゴミが入った
  • タマネギを切っていたら涙が出た
  • ドライアイで涙が出た
  • あくびをして涙が出た
  • 花粉症で涙が止まらない

これらの涙は、ストレスホルモンを押し流す作用はありません。

ストレスを押し流してくれる涙

何だか分らないけど感情が高まって泣いたときの涙は、ストレスホルモンを一緒に押し流してくれます。

感情が高まったときに涙が出るとき、脳内では「エンドロフィン」という脳内麻薬とも呼ばれる脳内物質が一緒に分泌されます。

エンドロフィンは、モルヒネの6倍もの強い鎮痛効果がありますので、心が傷むほどの緊張をほぐす働きもしてくれます。

  • 悲しいときの涙
  • 悔しいときの涙
  • うれし泣きの涙

(2)目を腫らさずに上手に泣く方法

「涙を流してストレス発散できるのは良いけど、泣いたのが人に分ってしまうのが嫌だ」と思っていませんか?

あなたのために、泣いても周囲に分らない方法をお教えしますね。

泣いたのが周囲に分ってしまうのは、目が腫れてしまうからです。

魔が腫れるのは、目からこぼれ落ちる涙をふくために目をこすってしまうからです。

感情が高ぶっているので、身体中が緊張して力が入っているので、涙をぬぐうのも、無意識のうちに力強くこすってしまいます。

しかも、瞼の皮膚は顔の皮膚よりも薄くデリケートですから、赤くなったり腫れたりしやすいのです。

ですから、涙は流しっぱなしか、ハンカチを軽く当てる程度にしましょう。

ハンカチを目に当てるときは、動かさないよう注意しましょう。

軽く拭いたつもりでも、強くこすってしまっていることが多く、目がすぐに真っ赤になってしまいます。

ハンカチを当てるときは触れる程度にしておきましょう。

 

まとめ

 

いかがでしたか?

男性は「泣くのは男の恥」と思っている人も多いでしょう。

でも、優しく人の気持ちに敏感な人ほど涙もろいものです。

涙もろい人ほど、女性に優しいともいえます。

だから、泣くのは恥ずかしいことではありません。

ストレスを感じたら、身体のためにもどんどん泣きましょう。

ただし、周囲にバレたら恥ずかしいでしょうから、目が腫れない泣き方を工夫して、人のいないときにこっそり泣きましょう。

でも、ここだけの話、好きな男性が泣いている姿を見て、嫌いになる女性はいませんよ。

いつも頼りになる強い男性が自分の前で泣いて弱みを見せてくれたら、心を許してくれているみたいで安心しますし、彼の気持ちが楽になるように頑張るものです。

カップルの絆も強くなるというものです。

彼が泣いているのを見て、心を許し合いそれからお付き合いが始まることもあります。

もしも、感情が高ぶって泣いたあなたを見て彼女の気持ちが離れるようでしたら、そんな冷たい女性はあなたから振ってしまった方が将来の幸せのためというものです。

最近は「涙活」という心のデトックス活動もあるくらいです。

「男女一緒に映画や読書をして泣きましょう」という活動です。

彼女と一緒に涙活に参加するのもお勧めですよ。

感情が高ぶったときは恋が芽生えやすいともいわれていますよ。

作成者: kiriko

元社労士の主婦ライターです。 知識と経験を活かしてコラムを書き始めて10年になります。 いつも初心を忘れず、少しでも読者の皆様のお役に立てればと思いながら記事を書いています。 どうぞよろしくお願い申し上げます。