その一言があなたをダメにする…マイナス発言で失うものまとめ
仕事でもプライベートでも、マイナス発言やネガティブ発言が良くないことは、分別のある大人であれば誰もが頭ではわかっていますよね。
しかし、私たちは人間です。生きていく上で価値観の異なる人と人との感情や利害がぶつかりあい、ネガティブな気持ちになりマイナス発言をしてしまうことは誰だって起こり得るでしょう。
ですが、マイナス発言は「百害あって一利なし」。
構築した信頼関係、自分が発揮できるはずの底力…いろんなものを失い、自分を底辺まで貶めてしまうかもしれません。
「一体、マイナス発言で何を失うか」を身近な例で検証します。
Contents
ストレス発散トークとマイナス発言との違いは?
ストレス発散トークは、家族、身内、友人に
まず前提として「マイナス発言」はタブーですが、私たちは聖人君子ではないのですから、すべてを我慢して「いつもポジティブ発言しかしない」というのも無理があり、精神衛生上よくはありません。
あくまで「ストレス発散のガス抜き」にとどまえば、メンタルバランスを整えるためのひとつの手段です。この「ガス抜き」と「マイナス発言」は似て非なるもの…一体どこが違うのでしょうか。
自身の中に発散したいモヤモヤがある時…その要因のコミュニティ内の人には絶対に言わないことです。例えば、仕事の愚痴を会社の同僚にこぼすと、それは他の人の士気も下げてしまう「マイナス発言」です。さらにいくら信用している相手でも、人の口に戸は立てられないので危険です。
仕事の内容であれば、言う相手を「家族」「学生時代の友人」「恋人」など、関係のないコミュニティの相手に言う方が「マイナス発言」にはならずに、自身のストレスも発散できます。
面白おかしくエンターテイメントトークに
コミュニティ外の親しい知人にモヤモヤを発散する場合。単なる愚痴では聞いている相手をうんざりさせてしまうので、面白おかしく笑えるネタにして話すのがおすすめです。
愚痴だと聞いてくれる相手を我慢させてしまいますが、エンターテイメント性のあるトークなら相手も楽しんでくれます。
会社の不満を家族や友人相手に面白おかしく発散する場合、上司や同僚を茶化してしまうことになりますが、共通の知人もおらず、本人の耳には入らないという前提なのでかまわないでしょう。
聞き役にとっては知らない人なので、モヤモヤする上司や同僚のキャラクターも紹介しながら、あだ名をつけて話すのも盛り上がります。
ネチネチした神妙な愚痴は言った後もずっと引きずってしまう上に、自分も聞き役も暗い気持ちになり何の解決にもなりませんが、こうして面白トークにした方が意外とすっきりするものです。
話を聞いてくれた相手も笑ってくれて、ガス抜きですっきりするのはもちろん、本来であればつらいこと、悩んでいることを面白く楽しく話すために、トークのスキルが磨かれていきます。
いつしかコミュニケーション力が向上し…いつのまにか悩みのもとである人間関係も解決しているかもしれませんね。
「マイナス発言をしてはいけない」…と生真面目に貯め込むよりも、おすすめの方法です。
マイナス発言で失うものは、こんなに大きい
そもそも「マイナス発言」の定義は?
「マイナス」発言で何を失うのか…の前に、「マイナス発言」とはどんなものか? それによって周囲にどんな影響を及ぼすのか?を考えていきましょう。
「マイナス発言」が一番周囲に悪影響を及ぼすのは、そのコミュニティで同じ目標へと邁進している人々の士気を下げて、足をひっぱってしまうところにあります。
会社であれば「営業目標をみんなで上げよう!」という時に「こんな商品売れるわけない」「開発が悪い」という発言をすると、そこで前向きに頑張っている人たちの士気を下げてしまい、企業の売上げやブランドイメージにまで影響してしまいます。
給与や待遇、人間関係にも満足し、会社を好きな人たちの中にひとり「給料が安い」「こんな会社おかしい」と、マイナス発言をする人がいたら…。やはり組織にいい影響を及ぼさないでしょう。
新しく入った社員が、今いる社員たちと少しタイプの異なる人だった場合。会社が発展するためには、いろんな職域、いろんなタイプの人たちが増えていくので、みんなで仲間として受け入れようとしているところに「あの人おかしい」「関わりたくない」と口にする人は、やはりその場にマイナスです。
人はそれぞれバックグラウンドも価値観も違い、誰しもそれぞれ思うことはあるので、いずれも「自分が思っているなら自由」ですが、マイナス発言を口にする人がいることで、そこで頑張ろうと意欲を持っている人や、その組織や場所を気に入っている人のマインドを下げてしまう危険があります。
こうした集団、組織、コミュニティの士気を下げ、空気を悪くするものは「マイナス発言」になるでしょう。
その一言に気をつけて…信頼、仕事、仲間を失う
このようにマイナス発言は聞いた相手を不快にさせるだけでなく、全体のパフォーマンスに悪影響を及ぼします。一度や二度なら「誰でもそういう時もある」と寛大に見てもらえるかもしれませんが、日常化すると「マイナス発言ばかりする人」からは人がどんどん離れていきます。
誰だって前向きに楽しくやっていることに、水をさされたくはありません。会話をするなら「マイナス発言」ばかりする人より、「もっとこうやったらいいんじゃないかな」「こういうアイデアもあるよ」という「プラス発言」をしてくれる人の方がいいでしょう。
失うのは仲間、人脈、協力者だけではありません。
築き上げた「信頼」を失うこともあります。
表面上はおべっかを使いながら、SNSで上司や同僚の愚痴を書き込んでいた会社員は、周囲の人々から「信頼」を失っただけでなく、知っている人から見れば会社が特定できてしまう書き方だったため、処分を受けて仕事も失ってしまいました。
要望を伝えるコミュニケーションへ
マイナス発言のかわしかた
自分はマイナス発言をしなくても、人からマイナス発言を聞かされてしまうことがあります。惑わされないようにしていても「○○部長がお前のことこう言っていたぞ」「うちの会社やばいらしいよ。今のうちに転職先探した方がいいぞ」…こういう話を聞くと気にしてしまうのではないでしょうか。
こういうマイナス発言が常態化している人とは、まず二人きりにならないことが一番です。数人でもこうした発言をする筋金入りのマイナススピーカーであれば、あいさつをするだけ、天気の話レベルしか交わさない…という距離感を保つのがよいでしょう。
ですが、職場やチームワークで何かを行うメンバー間だと、そういうわけにもいかないこともあります。マイナス発言は聞いてしまうと惑わされるので、それっぽい話をはじめたら急ぎの電話やメッセージが入ったふりをして、その場を離れるべきでしょう。
下手に聞いていて相槌でも打ってしまうと、あなたがそのマイナス発言をしたかのように伝わってしまう可能性もあります。人間自分に都合の悪いことは言わないものです。特にマイナス発言の多い人は、二枚舌でその場にいない人を悪く言う傾向もあるので要注意です。
マイナス発言をプラス発言に変えるには
マイナス発言をしたいわけではないけれど、どうしても納得がいかないことはきちんと筋を通して話したかったり、ネガティブから水をさしたいのではなく問題提起をしたい時。こういう場合は、感情を抑えてできるだけ公式の場で話すことがよいでしょう。
会議の場では発言せずに、後から仲間うちで感情的な愚痴をこぼすとマイナス発言ですが、キーパーソンが揃った場で「今の体制でプロジェクトをすすめるとこういう問題が起こりえる」「自分の意図はこうであったが、第三者から誤解を広められているので解いておきたい」と理論的に説明をして、解決策を提示すれば立派な意見であり「プラス発言」になります。
士気を下げる「マイナス発言」をしてしまいそうになった時はひと呼吸置いて、それは問題提起と解決に向けた「プラス発言」にできないか?を思案するのもいい方法でしょう。
まとめ
「マイナス発言」と「プラス発言」は、実は表裏一体です。
自分に好ましくないことが起きネガティブな気持ちになった時、陰で負の言葉を吐き出すと聞く相手に害しか及ぼさない「マイナス発言」になり、当人の耳へは入らない場所で楽しいエンターテイメントトークで盛り上げたり、会議などの正式な場で前向きな問題提起であれば「プラス発言」になります。
人と関わって人生を歩んでいると、誰でも好ましくない出来事に遭遇します。
その時に「マイナス発言」をして周囲を不快にさせパフォーマンスを落として人が離れていくか、「プラス発言」をして仲間や協力者を創っていくか。
誰でも起こる局面で、気持ちひとつ、発言ひとつで変わるでしょう。