合同会社設立が独立のトレンドへ!メリットとデメリットから設立方法までをわかりやすく解説
起業するにあたって決めなければならないことはいろいろとありますが、まずは起業する形態、つまり個人事業主として起業するのか、法人として起業するのかを決める必要があります。
飲食業や美容業など、店舗を持ち個人客向けの業務を行う方の多くは、個人事業主として起業する方が多いようです。
しかし、事業の中には、法人じゃないと認可されない事業があります。
例えば法人相手に事業をすると、法人相手としか取引できない会社が多くありますし、建築業などの営業認可は、法人でないとおりません。
以前は法人の設立、設立時にまとまったお金が必要だったので、個人が起業を設立するのはとても大変でした。
しかし今は、1円で株式会社が設立できる時代になりました。
ただ株式会社は、設立に要する費用が20万円以上必要になるので、ちょっと敷居が高くなっています。
もしあなたが法人で起業することを考えているのなら、合同会社の選択を考えてみませんか?
合同会社なら、株式会社設立の半分以下の費用で法人を設立できます。
法人で起業を考えているあなたに、カンタンに設立できて最近人気上昇中有の合同会社の設立のついてわかりやすく解説しましょう。
そもそも合同会社って何?
そもそも合同会社ってなんでしょうか。
年配の方を中心に、株式会社や有限会社は聞いたことがあるけど、合同会社なんて聞いたことがないという人も多いでしょう。
有限会社制度は2005年の会社法の改正により廃止され、有限会社は株式会社に移行するか、特例有限会社として存続することになりました。
今現在も有限会社と名乗っている会社は、特例有限会社ということになります。
合同会社の特徴
株式会社は、出資者と経営者が分離していることが特徴です。
出資者は会社にお金を提供するだけで経営には責任を持たず、経営者は会社を経営するけど出資金には責任を持たないという方法です。
ただ、中小企業の場合は社長が出資して会社を設立し会社を運営するという携帯をとっていることがほとんどで、株式会社の形態をとっているものの、実態は出資と経営が分離されていないことがほとんどです。
この状況を実態に合わせるようにしたのが合同会社です。
出資者と経営者が実態として一体となっている株式会社は、経営者が経営に失敗した場合、出資者も出資金を損するということになります。
つまり、個人が出資金の限度額内において経営の責任をおっているということになります。
これはまさしく有限会社とほぼ同じ形態なのですが、有限会社という響きがかっこ悪いということで、有限会社の方が好ましい状態でも、有限会社を設立する人はあまり多くありませんでした。
そこで、アメリカのLLC (Limited Liability Company) という制度をモデルにし、有限会社のような経営者の有限責任をより明確にした会社として合同会社という制度ができました。
出資者と経営者の一致
合同会社の最大の特徴は、出資者と経営者が一致していることが前提であることです。
出資者も経営に参加することを前提にしています。
法人課税
個人事業主とほぼ同じ形態と言ってもいい、出社と経営者が同じであるにもかかわらず、携帯は法人なので、法人として課税されることことになります。
増える合同会社
合同会社はアメリカ隔週の週報で定められるLLC (Limited Liability Company) がモデルになります。
アメリカでは課税など多くの点で合同会社であるメリットが大きいことから、近年設立される会社の多くが合同会社になっています。
合同会社のデメリット
合同会社は、組織がカンタンで中小企業の実態にあっています。
また、設立のための費用が安価であるにもかかわらず、法人の扱いになり法人として課税されるなどのメリットがあります。
こんなメリットが多い合同会社でもデメリットはあります。
一番大きなデメリットは、合同会社自体の知名度が低いということでしょう。
個人事業主にするか法人にするかの選択は、税務を考えると個人事業主のほうがオトクであることもあります。
そんな中あえて法人化する理由の一つが「信用度」です。
法人相手に仕事をする場合は、相手先の内規で個人事業主とは取引できないことが多くあります。
こういったビジネス上の信用度を高めるために、あえて気軽な個人事業主から法人になることが多くあります。
合同会社の場合、得意先起業の担当者に「合同会社ってなんですか?」とか「うちは株式会社としか取引しません」とか、言われることになるのです。
多くの会社では「法人」との取引としか限定していないにもかかわらず、無知な担当者に、合同会社は「法人」ではないと勘違いされてしまうのです。
もちろんその勘違いはカンタンに正すことはできますが、その機会が多くなればなるほど、あなたは合同会社にしたことを後悔するかもしれません。
ただし、合同会社から株式会社への変更は、比較的簡単にできるので心配する必要は余りありません。
主な合同会社
それでも、最近は外資系を中心に合同会社が増えてきていて、合同会社も法人として認知されつつあります。
主な著名合同会社
- 西友
- 全日空ホテルズ
- シスコシステムズ
- パラマウント・ジャパン
- 乃木坂46(アイドルグループ乃木坂46のマネジメント会社)
- Apple Japan
- デロイトトーマツコンサルティング
合同会社の設立
合同会社設立の流れ
堂々外車設立の流れは以下の通りのになります。
1.設立項目の設定
会社を設立するにあたって、まずは以下のことを決める必要があります。
- 会社名
- 本店所在地
- 資本金の額
- 社員構成の決定
- 事業年度
2.定款の作成
株式会社と合同会社の最大の違いは、この定款部分です。
合同会社は、株式会社と異なり定款の認証がないので、定款を公証人に証明して貰う必要がありませんので、定款の手続がスピーディーになります。
合同会社は出資者全員が経営に参画できることが原則になっていて、会社設立後多くの出社が経営に口を出して収集がつかない事になりかねないので、経営に参画できる出資者を制限するなどの工夫を定款でする必要があります。
定款の法務局への提出は、行政書士や司法書士に依頼することにより電子的により行うことができ、その場合は申請費用が安価になります。
3.登記書類作成
設立登記申請書
法務局にある、登記のための申請書です。
法務局でもらうこともできますが、法務省のホームページで雛形をダウンロードすることもできます。
定款の電子認証のためには、行政書士や司法書士に申請を依頼することになりますが、行政書士や司法書士が届出用紙を持っていて必要事項を記入してくれますので、自分で登記申請書を記入することは無いでしょう。
払込証明書
出資金をきちんと払い込んだかどうかを証明するための書類として、払い込んだ銀行口座の通帳の表紙とその裏、及び払い込んだ部分のコピーが必要になります。
払込の期日は早すぎたもダメなので、行政書士や司法書士の指示に従いましょう。
印鑑届出書
会社の印鑑証明を作成するための書類です。
もちろん、事前に法人の実印を作成しておく必要があります。
実印は作成に時間がかかることが多いので、余裕を持ってハンコ屋さんにオーダーしておきましょう。
会社設立のために印鑑は、行政書士や司法書士も相談に乗ってくれるはずです。
代表者社員就任承諾書
代表社員となる人が、代表社員になることを承諾したことを証明する書類です。
定款で代表者名が記載されている場合は必要ありません。
個人事業主の方が法人を設立する場合は、定款で代表者の氏名を記載したほうが便利です。
書式は特に定められていませんが、依頼した行政書士や司法書士の方が様式を持っているはずなので、依頼してみましょう。
本店所在地及び資本金決定書
定款に本店所在地の住所を、番地まで記載していない場合に必要になります。
社員が一人だけの法人の場合は、定款の住所はなるべく細かい住所にしたほうが何かと便利ですが、自宅住所を会社として登記したくないなどの理由もあるでしょう。
その場合は、別途この書類を作成します。
必要事項が記入されていれば、特に様式の定めはありません。
個人で申請も可能だが専門家に任せよう
株式会社もそうですが、合同会社の設立登記も、すべてを自分で行うことが可能です。
株式会社の場合は、定款の公証人による認証が必要だったりちょっと複雑な手続きが必要ですが、合同会社は手軽に法人を作ることが特徴ですから、定款を適切に作成さえすれば、比較的簡単に個人でも登記することができます。
電子定款制度は専門家のみが対応
しかし、個人では電子定款制度が使えないので、この分の費用が高くなってしまいます。
税理士が安価な会社設立サービスを行っていることも
最近は、法人設立後に定期税務顧問契約締結を目的として、税理士が行政書士や司法書士利用の費用を肩代わりしてくれるケースも多くなっています。
手軽に会社を設立したいのであらば、こういった会社設立サービスを利用するのも一案です。
まとめ
合同会社の設立についてまとめてみました。
10万円ちょっとの設立費用がかかりますが、とにかくカンタンに設立できて法人との取引拡大の可能性も広がるというメリットが多くあります。
起業する場合は、個人事業主ではなく、合同会社を設立するほうがおすすめとと言えます。
ぜひ、あなたの会社を設立してみてください!