【大学生のうちにやっておくべきこと第1位!】資格取得を就活で思いっきり活かすための方法とは?
最近の大学生の就活は、ボランティアや海外留学等、自分をアピールするために勉強以外のさまざまなことが要求され、重要なアピールポイントとなる傾向があります。
でも、ボランティア経験や海外留学経験によって採用が優遇されるわけではなく、あなたの人柄や考え方の実績として、採用の参考にされるに過ぎません。
つまり、どちらを選ぶか迷ったときに、人物像として参考にするに過ぎないのです。
それよりも、まず書類審査に通過するために、企業にどれだけ貢献できるかを履歴書でアピールし、他者と差別化する必要があります。
大学生は、職歴が無いので、人事が履歴書で注目する点は、資格覧です。
人事コンサルタントを専門にしていた社労士の筆者が、企業の人事目線で、如何に資格取得が他者との差別化に役立つかをご紹介しましょう。
Contents
1.大学生の履歴書は未来の貢献度を予測させるものであるべき
(1)大学生は、全員社会人未経験者
希望職種の同業種のアルバイトで如何に貢献していたとしても、アルバイトの経験をそのまま即戦力に持っていくには難しいのが実情です。
でも、その職種の業界のことについて多少の知識がある程度に判断されるに過ぎないのです。
「だから、ボランティアや海外留学で学んだこと、サークルやアルバイトでリーダーシップを取って活躍していた経験が、役に立つのでは?」と、今あなたあなたに自覚していただきたいことがあります。
そのアピールはどこでするのですか?
あなたの考えは間違っていませんが、その前に書類審査に通過しなければ、そのアピールの場が与えられませんよね。
その書類選考の際に、あなたの履歴書が人事の目に留まるためには、資格があったにこしたことは無いのです。
(2)履歴書で資格は人事にどんなアピールをするの?
転職の場合、未経験の資格は持っていても何の役にも立ちません。
しかし、大学生の場合は全員未経験者ですから、希望する職種に活かせる資格を持っている学生の履歴書は、将来の期待度大ということで、人事の目に留まりやすいのです。
大企業や人気職種の企業ほど応募者多数で、何万という履歴書が届きます。
そのため、あなたが一生懸命に書いた履歴書も、人事はさっと目を通すに過ぎず、興味を持たないとじっくりと見て貰えません。
でも、仕事に関係ある資格は人事の目に必ず留まります。
資格といっても、今の時代、パソコンスキルの資格は、あって損はしませんが、人事の目を留める輝きまでは発してくれません。
人事の目を惹く資格とは、名刺の肩書きに追加できるような会社に必要な資格です。
2.未経験の肩書き資格が大学生の履歴書を引き立てる理由とは?
(1)資格は未来貢献度のアピールになる!
大学生は、全員未経験者ですから、実際資格所持者だからといって、入社して優遇されるわけではありません。
未経験者ですから、資格手当も付かないかもしれません。
そもそも資格は、実務経験が伴って輝いてくるものですから、未経験の資格者は役に立たないというのが人事の常識です。
でも、資格者は「実務経験を積んだら、資格に見合う利益を将来もたらしてくれるかもしれない」という将来有望な期待を会社に与えてくれます。
それに、未経験資格者がまだ何もできなくても、「資格者がいる」というだけで、会社のメリットになることもあります。
(2)どんなふうに資格が役に立つのか?
職種に関係ある資格を持っているだけで、その難易度に拘わらず、学生時代から仕事に興味を持って勉強していた熱意のアピールになります。
では、どんなふうに未経験資格が役に立つのかを、筆者のクライアントの人事の採用担当者から聞いた話を例にあげて紹介しましょう。
人事部・総務の場合
しょっちゅう法改正が行われる労働・社会保険諸法令等々に追いついていくのは大変です。
そんな時に、社労士がいるだけで心強いものです。
大学生の場合、2年生夏までに主要必須単位85単位以上の取得証明があれば、3年生4月までの社労士試験受験申し込みに間に合い、3年生の夏に社労士試験受験、同年11月に合格できますので、4年生の就活に十分間に合います。
入社した年の一昨年の法改正までの知識を持っていますので、翌年、つまり入社年度の軽微な法改正に十分ついて行けます。
その年の法改正がなければ、難解な労働・社会諸法令の知識だけは、先輩よりも社労士資格を持つ新入社員の方が詳しいことになります。
社労士試験の受験勉強培った知識がそのまま役立つからです。
実務についての指導でも、社労士資格者なら、法律が分っているので、理解が早くて、一人前になるのも早いと期待されます。
経理関係の場合
簿記の資格は履歴書を光らせます。
ただし、2級までは履歴書にぼんやり輝きを与える程度ですから、他者との差別化を狙うなら、簿記1級の取得がお勧めです。
法務関係の場合
法務関係の場合は、有名大学の法学部というのも武器になりますが、法律関係の士業の難関資格取得がお勧めです。
司法書士や弁理士、特定社労士勉強中の社労士(在学中に特定社労士までは間に合わないから)は、難関資格といわれる士業なので履歴書は光ります。
実務経験はなくても、初めからある程度の法的知識を有していると、専門用語の説明をしなくて良いので、他者との差別化になります。
技術職の場合
技術系の場合は、資格がないとできない仕事が多数あります。
例えば、一部例をあげてみましょう。
危険物を扱う会社は危険物取扱い者、電気工事をする会社は電気工事士・電気主任技術者等が必要です。
これらの資格は名刺の肩書きになります。
例えば、仕事のクライアントと名刺交換をしたとき、クライアントにはその名刺を持つ人のスキルが分りません。
ですから、名刺の肩書きに資格が明記してあるだけで、資格者の肩書きの無い人よりも何となく安心して工事を依頼できます。
資格にはレベルがあります。
危険物取り扱い者なら甲種、電気工事士よりも電気主任技術者といったふうに、難解な資格を持っている方が仕事の幅が広がります。
情報処理系
IT関係の会社やSE系の仕事をするなら、IT関係の資格は大きな武器になります。
誰でも取れる安易な資格ではなく、より難解な資格を持っていた方が人事の目に留まりやすいでしょう。
専門職の資格は必須ですが、国家資格・民間資格と資格は山のようにあります。
ここでは、筆者のクライアントに関係する一部の資格について上げてみましたが、あなたが働きたい仕事に関係する資格を探して取得してみてはいかがでしょう。
履歴書の山の中から、あなたの履歴書が光り輝くこと間違いなしです。
3.書類審査に役立つ資格と邪魔になる資格がある?
(1)本来資格や知識は身を助けるが仕事に関係ない未経験の難関資格は別?
例えば、筆者の場合、社労士事務所経営をしている特定社労士であり心理カウンセラーでした。
その他にも、秘書検定1級、インテリアコーディネイター、旧司法試験の合格者といった感じで多数の資格を持っていました。
その他で列記した資格については、過去に経験があるものの、社労士当時にはライセンス登録をしていなかったので、当然報酬を得ることができません。
しかし、これらの資格は、社労士業務の補佐的知識としてクライアントへのアドバイス(無料サービス)に役立ちました。
それらの資格のライセンスを使って仕事をしていた当時の人脈を大切にしていたので、彼らの協力を得て、幅広い分野の最新情報をクライアントに提供できていました。
「知識は身を助ける」のは本当で、この筆者のサービスによって、口コミから口コミを呼び、筆者の社労士事務所は大きくなっていきました。
ただし、「知識は身を助ける」のは、実務経験がある知識のみです。
実務経験が無いと、人脈も作れません。
未経験の資格の場合、仕事に全く関係のない資格の場合、難関資格であればあるほど興味は持たれます。
でも、面接のときに「難しい資格持ってるね。どうしてこの資格を活かせる仕事に就かないの?」とか「弊社ではこの資格は役に立たないよ」と言われてしまいます。
結果的に、第一面接には通過するものの、あまり採用された例を見たことがありません。
一般的に就活者は、第一志望に不採用になったときのために、複数の会社に応募していています。
だから、上位の希望する会社の内定を貰えた場合は、志望順位の低い会社の内定を辞退するものです。
応募した会社に全く関係ない難解資格を持った大学生は、冷やかし応募やキープ応募だと思われて、初めから不採用にされてしまうケースも多いのです。
また、優秀な人材でも、先輩社員が持っていないような難解で仕事に全く関係ない国家資格を持っている場合、変わり者で扱いにくいと思われてしまうこともあります。
(2)仕事に関係なくても書類審査に役立つ資格とは?
職種にもよりますが、多彩な趣味を持つ人間は、アイデア豊富な人材として、さまざまな期待をされることもあります。
雑学は身を助けるわけです。
例えば、書道5段以上、TOEIC850点以上、帰国子女でマニアックな外国語が数カ国語話せるとか、人事が興味を持つ資格と言えます。
美しい文字や語学力の高さは、仕事に関係なくても、周囲との差別化に無条件に役立ちます。
野菜ソムリエ、家電製品アドバイザー、天気予報士等、世界遺産検定、映画検定、パンシェルジュ検定…etc.
このようなマニアックな資格でも、その人の趣味が高じた資格なら、特技のアピールとなります。
「夢中になって趣味を極める」という行為は、何事も熱中して極める性格として、人間力としての評価を得られます。
ボランティアや海外留学で、それによって得られたものが漠然としている人よりも、よほど人事の興味を引きます。
(3)仕事に関係ない難解国家資格が就職の邪魔になる理由は?
極めるという点では同じなのですが、難解国家資格の場合は、役に立たないのに、黙々と勉強が趣味という印象を与えます。
「何のために勉強したの?」というのが人事の素朴な疑問です。
筆者が社労士時代のクライアントから聞いた話なのですが、車のディーラーの営業職に応募してきた大学院生(遺伝子関係専攻)で土地家屋調査士の資格所持者という変わった経歴の人がいたそうです。
「遺伝子の研究をしていたのにどうして土地家屋調査士の資格を持ってるの?」と聞いてみたら、大学院生は、「受験したら受かったからです」という回答だったそうです。
その会社の人事担当者は、その学生に対し、「すごく優秀で頭が良いんだな」とは思ったそうですが、「意味不明な変わり者?」という印象が強く、不採用にしたと聞きました。
これが、遺伝子関係の研究所に応募してきて「土地の境界線に非常に興味があって勉強してみました」とかいう回答だったら、趣味が高じて資格取得ということで理解できたのに、とも聞きました。
だから、仕事に関係ない難関資格の所持者は、その理由の答え方に工夫が必要といえるでしょう。
趣味が高じて取得した資格という雑学的なイメージを持って貰えるように答えることができない資格は、履歴書に書かないようにすることもできます。
持っていない資格を資格覧に記入するのは、「資格の偽証」という罪になりますが、持っている資格を履歴書に書かないのはあなたの自由です。
まとめ
大学生の間に、就職したい職種が決まっているなら、その仕事に役立つ資格で、在学中に取得できるものなら、取得をお勧めします。
ただし、難関資格は受験勉強に時間も取られるので、その時間の捻出の工夫も必要となります。
アルバイトや勉強や研究で、その資格の受験勉強の時間を捻出できるかどうかも、学部や学生の生活状況によっても異なります。
でも、資格があるだけで、人事の目を惹き、多数の履歴書の中であなたの履歴書を輝かせることだけは知っておきましょう。
趣味と資格の連動があるなら、レア資格の取得も履歴書を輝かせます。
人事は、大学生の採用の場合、職歴がない分、会社にどれだけ貢献してくれる資質(人力)があるかを見極めようとします。
人力とは、大学の偏差値に比例するものではありません。
仕事にくじけそうになったときや、困ったときにどう対処できるか、応用力や判断力といった生きていく力ともいえるものです。
そして、人事の興味を惹き「会ってみたい」と思わせるほど、あなたの際立った人力を想像させ履歴書を輝かせるのが、履歴書の資格覧なのです。
履歴書の山から、あなたの履歴書を輝かせるためにも、あなたの人力をアピールする効果的な資格を取得してみてはいかがでしょう。