【レンタルサーバーとは?】ビジネスで使うメリットを、事例付きでご紹介。
コンピュータネットワークで重要な役割を演じるのがサーバーです。
今やビジネスには無くてはならないメールやホームページなどのほか、様々な用途でたくさんのサーバーが利用されています。
サーバーは24時間稼働させることが一般的なので、一昔前はどの会社でも空調管理された部屋で厳重に管理されてきました。
しかし最近は、多くの会社で自前でサーバーを所有するケースは少なくなりつつあり、レンタルサーバーという社外のサーバーを借りるケースが増えてきています。
最近のトレンドであるレンタルサーバーのメリットについて、コンピューターネットワークに詳しくない人にもわかるように説明します。
Contents
サーバーとは
そもそもサーバーの役割はどういうものなのか
そもそもサーバーとはどういう役割をするのか
レンタルサーバー云々より、まずサーバーとはどういうものなのか、簡単に説明しましょう。
サーバーとは、スマホやPCなどのクライアントからの各種要求に応じ様々な対応をする機械です。
簡単なところでは、サーバーの中に保存した文書や表計算などのファイルをクライアントの要求に従いクラアントのアプリケーションを使って開きます。
ホームページやブログを保存しているサーバーでは、クライアントからの要求があったページを、事前に定められたプログラムに従って必要なファイルを表示していきます。
サーバーはネットワークで重要な役割をする
ファイルを開いたり閉じたりするだけでなく、例えばネットワークを通過する通信を監視して、ネットワークに負荷をかける通信が行われていないかどうかを監視するサーバーもあります。
あるネットワークを流れる通信が、許可された通信なのか悪意のある通信なのかを監視するサーバーもあります。
もし悪意のある通信が行われていた場合は、その通信を遮断する機能もあります。
その他、インターネット上には、アドレスによってどこのサーバーに行くべきかの交通整理をするサーバーもあります。
レンタルサーバーとは
レンタルサーバーには二種類ある
レンタルサーバーとは、通常は自社内に設置しているサーバーを、自社以外が設置しているものを利用するホスティングと、サーバーを置く場所だけをレンタルし、サーバーは自社で調達したものを設置するハウジングがあります。
通常は、レンタルサーバーというと場所も機器も全て自社以外のものを仕様する、ホスティングを指します。
この記事でも、ホスティングサーバーについてのメリットを確認します。
レンタルサーバー利用のメリット
レンタルサーバーを利用するメリットはどこにあるのでしょうか。
自社面積を占有しない
レンタルサーバーを使えば、自社内にサーバー室を置く必要がなくなります。
サーバーは重要な情報が入っていることから、24時間空調の鍵がかかる部屋を用意しなければなりません。
国土が狭くオフィス賃料が高い日本では、機械だけを保管する部屋はなるべく狭くしたいというのが本音のところです。
サーバー専用の設備を必要としない
空調設備
コンピューターは内部のCPUに電気を流すことで動作していますが、高性能になる程多くの電流が流れ発熱も大きくなります。
ところが、あまりにも温度が高くなるとCPUに使われているトランジスタという部品は電気が伝わりやすくなってしまい、そのうち電気の許容量を超えてしまい電気により破壊されてしまうのです。
こういったことから、CPUの温度が高くならないよう、コンピューターは常に冷却をする必要があり、高性能はコンピューターは本体にはファンを備えて冷却するようになっています。
サーバーは重要な情報を持っていることから、隔離された部屋で動作させますが、そのためサーバーから排出される熱も部屋の中にこもりやすくなります。
特に夜間は節電ということもあり、人間が勤務する場所のエアコンは消してしまうことが多く、24時間動作させているサーバーの夜間の熱対策のためには、オフィスとは独立した空調を用意する必要があります。
サーバー室は24時間空調が動作することとなり、電気代の負担が大きく、また、空調機への負荷が大きく頻繁に故障するためことから、空調機の更新代の負担も大きいなど、空調だけで結構な負担が発生します。
サーバーを社内に置かなければ、電気代とともに空調機の頻繁なリプレイスなどの手間もなくなります。
専用電源
24時間稼働が原則のサーバーの場合、安定した電源の確保も重要です。
サーバーへの電源が落ちてしまうと、業務が滞るどころかサーバーの故障に繋がったり、最悪の場合、二度取り返すことのできない重要なデータの喪失につながる恐れもあります。
サーバーの重要度に応じ、無停電電源を用意したり、別系統の電源を用意したり、非常用発電機を用意したりして万全の準備を整えます。
レンタルサーバーは、これら電源に関する設備が必要なくなります。電源関係設備は、特に賃貸物件に入居している時は自前で用意することが困難な設備であり、対応可能な物件を選択する必要があり、その分家賃が高くなる傾向にあります。
専用の電源がいらなくなるという事は、専用設備がいらなくなるばかりか、賃貸料を節約するということにもなるのです。
設定ミスによる情報漏洩の危険回避
最近は、コンピュータウィルスは、企業において深刻な被害をもたらしています。
サーバーの中にある重要な情報が、コンピュータウィルスにより簡単に外侮に漏洩してしまうことも多くなりました。
通常サーバーは、様々な仕組みによりコンピューターウィルスによる情報漏洩を防いでいます。
しかし、だからこそ、最近はサーバーの設定がより複雑になり、ちょっとしたミスが大きな情報漏洩に繋がるようになりました。
近年世間を騒がしたインターネット上の大規模な情報漏洩のほとんどは、実はサーバー担当者のセキュリティに関するサーバーの設定ミスだったことが判明しています。
複雑化するサーバーをきちんと設定することは、少人数で様々な問題に対処している企業のネットワーク管理部門では、対処が難しい時代になったのです。
レンタルサーバーなら、サーバーをきちんと設定することが仕事ですから、社内にサーバーの専門家がたくさんいるのでミスが発生する可能性は極端に低くなります。
レンタルサーバー利用のデメリット
いいことずくめのように見えるレンタルサーバーですが、もちろんデメリットもあります。
費用がかかる
レンタルされるためには、当然費用がかかります。
自社でかかるはずだった機器購入費用や電気代、空調設備費用、ネットワーク管理者の人件費が節約できるのだから当然ですが、機器購入費用はともかく、電気代や空調設備代、人件費などは、サーバーが自社になくなったからといってそっくりなくなる訳ではありません。
特に人件費は、レンタルサーバーを利用するにしてもサーバー管理が業者を管理する必要があるので、ネットワーク管理者は不要とならず人件費を削減することはできないのです。
重要な情報が社外にあるという不安
頭の上ではレンタルサーバーの方が安全だとはいっても、社内の重要な情報を他社の施設内に設置するという不安は常につきまとうものです。
レンタルサーバー会社が設置するサーバー室は、厳重に立ち入りが制限され、雷や停電などの電気的なトラブルにもきちんと対処するようになっています。
レンタルサーバーとの間には厳重な機密保持契約と賠償契約を結びますので、レンタルサーバー会社の社員が情報を漏洩させる可能性はほぼありませんし、万が一情報漏洩があったとしても、レンタルサーバーの責任を追及することができます。
でも、やっぱり手元にないと心配・・・
なんて方は・・・レンタルサーバーは無理ですね。
海外にレンタルサーバーがある不安
利用料が高額なレンタルサーバーサービスは、サーバー機器を国内に設置しています。
逆に、利用料が安価な場合は、海外にサーバーを設置してあるケースもあります。
インターネットが普及した現代では、サーバーがどこに設置してあるかなんて通常の使用では気になりませんが、重要な情報が保管されているサーバーの場合は、とても重要なことになります。
特に問題なのは、海外に設置してあるサーバーの中の情報は、設置してある国の法律の管理下におかれるということです。
もし、その国の政府からサーバーの差し押さえ命令が出たとしたら、サーバーの中にある秘密情報は、合法的にその国の政府に漏洩することになります。
レンタルサーバーによっては、クライアントの情報がどこににあるかわからない、なんてケースがあることもあり、安価なレンタルサーバーサービスには注意が必要です。
まとめ
レンタルサーバーのビジネスで使うメリットについてまとめてみました。
メリットだけでは不公平ですから、デメリットもまとめましたが、デメリットは金銭的な問題以外は特に見当たりませんでした。
サーバーを起因とした情報漏洩が発生した時の、ビジネスに与える影響の甚大さを考えれば、費用をケチらず、積極的にレンタルサーバーを活用していきたいものです。
情報漏洩した場合には、その対策のため、中小企業では会社の存続が難しくなるほどの費用が必要になることも稀ではありません。
リスク管理をしっかりして、サーバーレンタルに適切な費用を使うようにしましょう。