「知的生産の技術」を活用して稼ぐ!情報アウトプットの具体的な方法を解説

「知的生産の技術」と言えば、1969年に刊行された本です。

刊行されてから50年近く経っていますが、内容のエッセンスは色あせることはなく、情報をデジタルに置き換えると、本書の内容をより効果的に実践できるようになります。

どうもイマイチ知的生産が進まないとお悩みの方に、今一度「知的生産の技術」に注目し、現代の技術に置き換えて高度な知的生産を行うことを提案します。

 

「知的生産の技術」の内容を現代に置き換えてみる

それでは、知的生産の技術の手法を現代に置き換えたらどうなるのか、各章の内容を検証していきましょう。

発見の手帳

発見の手帳とは、毎日の出来事を記録する手帳を持ち歩こうということから始まります。

最終的には、手帳ではなくカードを持ち歩くようになっていますが。

スマホが手帳になる時代

今でも、毎日手帳やノートを持ち歩いている方がいらっしゃると思います。

しかし、今は、スマホを使えば、もっと手軽にいつでも発見したことをメモに書き留めることができます。

スマホにメモることは、ノートと筆記具を取り出して気づきをメモするより便利です。

スマホであれば、音声で入力することもできますので、自分の録音した声を聴き直すことに抵抗がなければ、より手軽にメモすることができます。

スマホのメモ帳は、メモにもなりカードにもなるので、知的生産のためのメモ帳としては最適なものなのです。

ノートからカードへ

ノートは、記憶を遡るためには有益ですが、全ての発見を俯瞰して眺めることができないため、いろいろな記録をもとに一つの成果にまとめるのには役不足です。

思いつきや日々の出来事を記録しても、ノートだと後で整理するのが大変で、整理するだけで一仕事終わったみたいな感じになってしまいますが、カードに記録すれば、あとの整理はとても簡単になります。

スマホのメモ帳に思いつきを記録すれば、自動的にインデックスも作られるし検索も簡単です。

高価なメモ帳アプリはパソコンとも連動するので、メモした後の加工も簡単です。

カードとその使い方

カードの使い方は、アナログ時代には、例えば紙の品質はメモの入力に大きな影響を及ぼすようになるなど、仕様は細部まで吟味が必要でした。

現代はスマホがカードの代わりですから、記録用紙としての品質は細かい吟味はあまり必要ありません。

ただし、スマホはすぐ取り出しやすいよう、男性であればズボンのベルトにポーチに保管することをお勧めしますが、これを女性が「カッコ悪い」とか「オヤジくさい」とかいう人もいるようですが、知的生産を効率的にするためには、思いついたらいつでもささっとメモできるよう、取り出しやすい場所で運ぶべきです。

後で記録しようなんて思っていると、大抵は忘れしまって思い出すのが大変です。

スマホでメモを取り、それをカードの代わりとするシステムの最大の問題点は、一覧性に劣るということですが、スマホとパソコンを連携させれば、この欠点を補うことができます。

きりぬきと規格化

インターネットの時代は、検索であらゆる資料を得ることができるので、切り抜きはあまり意味のないことと思われるかもしれません。

それでも、特定の記事やメルマガをまとめておくと、特定の分野をより深く理解することに一定の効果が得られることが多くあります。

新聞を切り抜くことはないにしても、インターネットの記事をコピペして、同じ項目でメモ帳などにまとめておくことは有益です。

街中でもらったパンフレットや古い資料などは、相変わらずアナログのママで、デジタルで保管されているのに、アナログの資料が残るということは、かなり効率が悪くなりますので、アナログの資料も、できる限りデジタル化するようにしましょう。

デジタル化すれば、どこにでも持ち出せるし、他のデジタル化された資料と同じように扱うことができるようになり、知的生産効率が格段に上がります。

整理と事務

整理整頓という言葉あるので、物事を使いやすいようにする「整理」と、見た目が綺麗であることの「整頓」が一緒くたに捕らえられているようだと筆者は気にしています。

そのため本書では、整頓より整理を重視するための、様々なアナログの方法が紹介されています。

現代では、資料をデジタル化すれば、資料を探し出すことは簡単になりましたので、整理は簡単になりました。

しかし、必要な資料がわかっていなければ、資料を探し出すことはできません。

例えば、誰かから来た手紙に返信した場合、頂いた手紙はデジタル化して廃棄したとしても、その手紙に返信したのか、返信したとしたらどんな内容の返信だったのかは、記憶しいないとわかりません。

デジタル化する際には、貰った手紙と返信した手紙を一緒に保管しないと、きちんと整理されているとは言えないわけです。

紙の書類をデジタル化する場合は、PDFファイルが使われることが多いので、出した手紙も頂いた手紙のPDFファイルとともに保管しておけば、デジタル的に同じフォルダに保管されたのと同じことになり、返信したかどうかも一目でわかるので書類管理の効率は格段に上がります。

読書

読書について、とにかく一通り精読することが進められています。

現代は、フォトリーディングなどの速読手法もあり、その方法は、まさしく本書で著者が嫌っている「拾い読み」です。

もちろん、本は精読するに限りますが、実に様々な本が出ている現代では、一つの本を丁寧に読むよりは、たくさんの本をそれなりに読んで、気に入った本を精読する方が向いているように感じます。

実際筆者は、本を読むときは、本の世界に没頭するためにも、一気に読み進めることを進めています。

メモを取りながらではなく、マーカーで大事なところに線を引きながら、一気に進めていった方が効率が良いとしていますので、速読もそれなりん効果があるでしょう。

本をきちんと読んだ記憶を定着させるためには、本書で著者が実行しているような、読書カードを作ることが向いていると思います。

スマホにも読書カードのアプリがあり、多くのアプリが、本を撮影するだけで、本の名前や著者などの様々なデータが入力できるという便利な機能がついていますので、手軽に読書カードを作ることができます。

ペンからタイプライターへ

手書きで文字を書くことは、意外と効率が悪い行為です。

日本語の場合は、漢字があるので文字数という意味では効率がいいですが、画数の多い感じなどは、人文字を書くのにかなりの時間を必要つするので、手書きが効率が良いかどうかはわかりません。

筆者は、ワープロやパソコンなどがなく、手書きて書くことは、欧米のタイプライターに比べて効率が悪いからと、ローマ字打ちやカナ打ちタイプライターなどで効率化を目指しています。現代はパソコンで簡単に日本語でもタイプライターと同じような効果を得ることができるようになりました。

最近では、スマホやタブレットで「フリック入力」という、かなを直接入力できる方式が広まっていて、ついに日本語でも簡単にタイプライターと同じような効果が得られるようになりつつあり、筆者の努力が報われた字であると言えます。

手紙

手紙の内容はともかく、手紙自体の形式が決まっていないという問題から、日本人はあまり手紙を書かないのではという疑問が定義されています。

現代はメールの世の中になりましたが、今でも電話をしている人がとても多いのは変わっていません。

いくらワープロやスマホで文章を書くことが楽になったとしても、相変わらず「てにおは」の細かいことに文句をつける人が多いのはそのいい例でしょう。

ビジネス文書でも、文書の内容はともかく、点の打ち方とか、文字の終わらせ方とかの注意はすごく多いですが、どういう文書を書いたらOKなのかを事前に言える人は驚くほど少ないです。

メールやSNSの時代になったとしても日本人は文字を書くことが苦手なようで、筆者の悩みはいまだ解決していないようです。

日記と記録

日記は、自分の悩みとか考えを記録するものだと思いがちですけれど、自分の行動や考えを記録するものとして考えるべきであるという筆者の考え方です。

スマホと日記アプリを使えば、自分の行動記録は自動で記録され、ひらめきもスキマ時間に記録することができますから、筆者の言うところの日記は簡単に記録することができるようになりました。

スマホがある現代は、知的生産がとてもしやすくなったと言えるでしょう。

原稿

原稿はかならずコピーしろと筆者は言いますが、現代は、ワープロアプリで文書を作成する、メールを作成する、常に原稿はコピーが存在します。

筆者が知的生産技術の中でも重要な点として捉えていたことは、何も意識することなくできるようになっています。

筆者の考えに、やっと技術が追いつきました。

文章

失文章や文章アレルギーになるのは、文学的な文章、きれいな文章を書こうとするからではないかと筆者は考えています。

文章は、国文学ばかりでなく情報工学としても扱われるべきであって、作家を目指す人ならともかく、一般人は、きれいな文書ではなく、情報をわかりやすく伝えらえれるような文書を書くべきとしています。

残念ながら、この点はいまだに改善されることがありませんが、スマホやパソコンで手軽に情報発信ができるようになった現代は、徐々にではありますが、文章のうまい下手より、どんな情報が発信しているかに重点が移りつつあります。

終わりに

本書を出費つした時点では、スマホどころかパソコンすら登場しておらず、一般人が気軽に情報を発信するようなことは、多分予想だにできなかったことでしょう。

今は、スマホの登場とインターネットの普及により、誰でも簡単に記録が取れ、情報発信ができる時代になりました。

しかしながら、未だ、多くの人は自ら情報発信はせず、一部の人のみが情報発信をしている状況です。

これは、筆者が提言しているにも関わらず、今だに情報発信、情報記録の習慣が教育されていないためと思われます。

筆者が「終わりに」でまとめているように、情報を適宜記録することは、子供の頃からのしつけでなんとでもなります。

あらゆる機会に、きちんと記録し、文学を目指すのではなく、誰でもわかるような情報発信ができるような社会になることを望みます。

 

「知的生産の技術」は古くて新しい

「知的生産の技術」の手法は、いま見直しても十分現代に通用する内容です。

通用するどころか、デジタル技術を使ってやっと実現するような手法もたくさんあります。

デジタル技術をふんだんに使って知的生産!

メモカードを持ち歩くなど、学者じゃない限り一般の人にはなかなかできませんでしたが、今やスマホを持ち歩くことで、一般人でもメモカードを持ち歩いているのと同じになり、全ての人が知的生産技術を持つに至りました。

どんどん情報発信できる

スマホを使って情報を記録し、まとめ、文章を作成して、どんどん情報発信しましょう。

文学作品のような、美しい文書を目指す必要はありません。

スマホだったら、美しい文字を書く必要はありませんから、どんどん恥ずかしがらずに文章を書いて、どんどん情報発信していきましょう!

 

まとめ

「知的生産の技術」を現代に置き換えたらどうなるのかを検証して見ました。

50年以上も前の本であるにも関わらず、その考え方は、デジタル技術でやっと実現できるようになりました。

古い本ではありますが、ぜひあなたも「知的生産の技術」を読んで、稼ぐための情報アウトプットを目指してください。

作成者: かのっち

大手企業の子会社で長年にわたり総務部員を務めてきた「何でも屋」です。事業の立ち上げからセクハラ・パワハラ対応、研修、人事考課、採用、パソコンからの情報漏洩処理・・・何でもやってきました。 今は過去の経験を生かし、個人や法人が向上するためのお手伝いをしています。 私の記事で、一人でも多くの人の仕事やプライベートが充実し、人生が向上すれば本望です。