同性の上司とは根本的に違う!【40代・女性の上司】と接する際に心がけるべきこと3選

女性が仕事を続けて「部下を持つ上司」になっていくのは、けっこう大変です。

とくに女性だというだけで、担当責任者ではなく、アシスタントだと思われたり、不安そうにされたり、嫌な思いをしたことが多々あるはずです。

かくいう筆者も、社労士の個人事業主をしてたときに、童顔で女性だということで、クライアントから信用を勝ち取るのに苦労しました。

だから女性の上司たちは、ある程度の男性陣の失礼発言には、上手に対応できる心の広さを持ちあわせています。

だから、女性目線で、男性社員が心がけてくれたら嬉しいと思うことをご紹介します。

 

1.女性と男性は思考回路が異なることを理解しよう

(1)女性上司の行動が理解できない場合は素直に聞いてみよう!

男性は、「女性は○○」という先入観がある人が多いように筆者は思います。

例えば、ちょっとイライラしていたら、独身なら「だから結婚(恋人)できないんだ」とか、「旦那さんの顔が見たいものだ」とか、酷い人は「生理かな?」とか、セクハラもどき発言が連発します。

もし、男性の上司のイライラしているときには、イライラ感を理解できるのに、女性のイライラにはセクハラ発言というのは、どうしてでしょう?

それは、女性は男性よりも直観で動きますので、男性に女性のイライラの理由がわからない場合があるからです。

男性は、女性の行動が意味不明でイライラしていたら、「結婚してない」「家庭が(恋人と)うまくいっていない」「生理かな?」なんて、想像できる範疇で何かと理由付けをしたがるのだと、筆者は勝手に解釈しています。

いわゆるヒステリーと解釈されがちです。

また、男性社員と仲良くやっていると「気があるのかな?」とか、酷い場合は、逆セクハラとか、パワハラに発展します。

女性の立場で言わせていただければ、これが一番傷つきます。

女性だからって、いつもニコニコスマイルというわけにはいきません。

男性の方々。

女性の行動が理解できないときは、男性と女性は思考回路が違うからだと認識して、理由を探るような想像を控えていただきたいと思います。

多くの場合、その想像は間違っています。

そのような勝手な想像を巡らすよりは、「今日はご機嫌斜めですね」とか「何イライラしてるんですか?」と言って「何か手伝えることがあったら言って下さい」と付け加えてくれたら、女性上司にはありがたいと思います。

本当に男性が想像しているようなプライベイトなイライラだったら反省して、「何でもない」と言うか、謝るでしょう。

イライラの原因が仕事のことだったら、声をかけてくれた部下に仕事の指示をしたり、相談したりするかもしれません。

部下に相談できないことでしたら、部下にイライラして当たらないように、これまた反省するでしょう。

だから、わからないことは、素直に聞いてくれると女性の上司は却って喜ぶのです。

八つ当たりされて被害に遭うこともあるかもしれませんが、女性の場合は、八つ当たりできる部下を頼りにするものですから、女性上司の八つ当たりも受け止める度量があるなら、チャレンジした方がお得かもしれません。

(2)女性脳と男性脳から生じる女性に対する偏見を捨てて欲しい

女性は右脳で、男性は左脳で考えると言われています。

右脳は、五感でとらえた情報を集約して考察します。

左脳は、視覚や言語による理論的思考で物事を考察します。

そして、女性は男性よりも右脳と左脳をつなぐパイプが太いので、女性は右脳と左脳をフル活用して思考します。

一方男性の方は、左脳をメインに使い、論理的思考で物事を考察します。

だから、女性には男性には理解不能な「女の直感」とか「女心と秋の空」なんて思考が生まれるのです。

そもそも、これが間違っています。

女性は、さまざまな情報から女の直感があり、「女心と秋の空」ではなく、気が変わるには理由があります。

女性は、気持ちの切り替えが男性より上手にできるのです。

だから、これがダメならあっち、とすぐに切り替えます。

ダメなことに拘っていても仕方が無いので、次にいく、というのは至極まっとうなことです。

くよくよ迷っていても時間の無駄です。

そのため、様々な視点から物事を見ることができ、ひらめきも多いのです。

そこを男性は理解できずに、勝手な理由付けをして納得する人が多いのでしょう。

下記記事で、女性脳と男性脳の違いについて詳しく解説していますので、そちらをご参照下さい。

彼女との喧嘩!?彼女との仲直り方法で、カギを握るトランセンド法とは?

それを女性の経験則とか、努力とかではなく、偶然とか、運がよかっただけとか、女だからとくだとか、男性諸君は思ってしまう事が多いようですが、女性にとっては、これが一番悲しいのです。

女性上司も同じです。

だから、男性社会でのし上がってきた女性を、「お飾り」とか「広告塔」とかいう偏見で見ないで、男性諸君には素直に女性の努力を認めて欲しいです。

 

2.女性の実力を素直に認めよう

(1)「女だから得してる」感覚は捨てよう

実例として筆者の話をさせていただきますね。

筆者は、18社の顧問契約を持っていて、社労士会の女性陣としては、当時一番若かった筆者は、「愛嬌で仕事をとれるから女はいいな」とか言われたことがあります。

「女だから○○」という思考は捨ててほしいものです。

自分で言うのも何ですが、30代後半の筆者は確かに愛嬌があり、20代に間違われ、とにかく嫌われないキャラクターではありました。

でも、童顔で愛嬌があると、若く見られてバカにされ、いつまで経っても「お嬢ちゃん」とか「女の子」と言われてしまいます。

そのせいか、クライアントには「大丈夫?」とか、「事務員・アシスタントとしては最高でも、会社の人事労務を任せるには心許ない」という第一印象を与えてしまうようでした。

一回りも若い20代後半男性に、年下扱いされ、随分無礼なことを言われたこともありました。

例えば、地方銀行の頭取にお約束をしていたとき、どう見ても20代の秘書室の男性が「頭取から聞いていない」という理由で、取り次いで貰えなかったこともあります。

彼は、社労士と聞いて男性が来ると思い込んでいたのです。

こんな感じですから、「愛嬌で仕事をとる」なんてあり得ません。

筆者の場合は、ビジネスマナー講習や講演、労働相談で名前を売っていきました。

しかし、どんなに実績を積んでも、外見で損してしまって、信用を担保したのは、様々な難関資格だったのです。

中でも、「旧師法試験合格」というのが一番威力がありましたね。

薬剤師や心理カウンセラーの資格も効力がありました。

建築会社のクライアントとの契約の時は、インテリアコーディネーターと司法書士の資格がものを言いました。

このクライアント様は、社労士よりも司法書士が欲しかったようです。

文理両方の難関資格を持っている事で、私は初めて大きな信用を得るのです。

これは悲しいことです。

男性なら、実績があるだけで良いと思うのですが、仕事モードでない普段の愛嬌のある童顔が、私の場合は、その「社労士としての実績」を否定してしまうことがあるのです。

「こんな顔してるけど、仕事になると雰囲気変わるから」と、私の実績を知っている男性が紹介してくれると、悲しいことにすんなり信じて貰えるのです。

(2)「女性の真似なんかできない」感覚を捨てよう

女性は、女性脳のお陰で、男性よりも様々なことに気がつきますので、男性よりもスムーズに気遣いができます。

これは、昔から女性が得意とする分野ですね。

女性の所作や女子力というものも、ビジネスシーンで役に立ちます。

でも、これは女性の特権ではなく、男性も同じなんですよ。

  • 女性の美しい所作 → 男性の紳士的なビジネスマナー
  • 女子力      → 男性の好感度や清潔感、お洒落な服装

ビジネスシーンの男性のお洒落は、良かったら下記記事を参考にしてみて下さい。

http://danxyz.jp/?p=919

ですから、男性も「女だから得してる」と思う前に、女性上司を見習ってみましょう。

同じ方法で、男性編ができるのです。

「女性に負けた!」的な感覚、あるいは、男性でも年下に追い抜かれると良い気がしない男性が多い中、「若い女性に負けた!」なんてことになると、憎さ100倍になったりします。

今の時代は、セクハラ防止法もでき、女性は守られていますが、まだまだ女性の実力を正当に認めてくれる男性は少ないようです。

(3)女性の気遣いも男性だってできる

女性の上司の多くは、気遣いやクライアントの気持ちに敏感です。

女性の武器は、この気遣いかもしれません。

でも、女性の気遣いを喜び、契約するクライアントが多いなら、男性だって気遣いができれば良いと思いませんか?

例えば、「釣りバカ日誌」の浜ちゃんを知っている人は多いと思います。

仕事のデキない釣好きの怠け者社員が、釣を通して仕事を取っていく話ですよね。

釣を通してですが、浜ちゃんは、浜ちゃんという人間を好きになった取引先の社長や管理職たちが、浜ちゃんと仕事の契約するのです。

浜ちゃんのお陰で、プライベイトの悩みで、個人的に助けてもらっているから、そのお礼で仕事を頼むというわけです。

これも、浜ちゃんの優しさや気遣いのたまものではないでしょうか?

知り合ったきっかけが「釣」と言うだけで、釣が上手いから契約が取れたわけではありません。

運良く取引先の社長が釣好きだったり、その娘さんと出会ったり、浜ちゃんは相手の身分を知らないまま人間関係を築いていきます。

そのきっかけは様々ですが、この浜ちゃんが作る偶然のご縁も、タダの運ではなく、浜ちゃんの人間力という実力なのです。

気遣いは、優しさですから、浜ちゃんのように、男性だってできる人間力です。

しかし、まだまだ浜ちゃんのような気遣い男性は少ないので、女性の上司を見習って、男性も気遣いを身につけてはいかがでしょう?

ちなみに、気遣いの最高潮である「執事」と言う仕事があります。

最近では、イスラム諸国では宗教上の問題から女性執事の需要も増えてきたそうですが、もともと男性の専門職です。

オランダのバトラー養成学校が世界で最も大きな執事の学校です。

気遣いのできる男性は、クライアントの担当者の心をわしづかみにし、釣りバカの浜ちゃんのように、大きな仕事をとれるかもしれません。

人脈は仕事の能力もさることながら、人間力(人間性)が人脈の源です。

極端な話、「誰でも良いなら好きな人(人間力のある人)」です。

人望があって、好かれる人の方が、「あの人の力になりたい」と思って貰えたり、何かの恩返しをしたいと思って貰えるのです。

そして、釣りバカ日誌の浜ちゃんのように、大きな仕事をものにできるのです。

 

3.女性上司には意見をはっきり言おう

(1)女性は言わないとわからない

男性同士なら、「言わなくてもお互いわかり合える」ということもよくあるでしょう。

例えば、筆者の女性目線で言わせて貰えれば、ドラマとかで理解できない男性の感情表現があります。

男同士の場合、「黙って去る」とか、「何も言わずに後ろ向きに手を振る」とか、「何も言わずに肩を叩いて通り過ぎる」とかです。

ドラマを見ていると、他のキャストの気持ちや動作から、男性の気持ちを推し量れて「カッコいい!」とウルウルしながら見ています。

しかし、実際このようなことを女性に向けてされても、意味不明になってしまうことの方が多いのではないかと思います。

ドラマでよくある、上司が通り過ぎた後で見えないところで深々と頭を下げるなんて、現実社会では、絶対通じません。

お礼を言うなら、ちゃんと言葉で相手に伝えないと、と思います。

男同士ならそれでも通じるのかもしれませんが、女性は挨拶やお礼、お詫び、こういったことは、はっきり言葉にして直接伝えて欲しいと思います。

冒頭で伝えたように、男性と女性は思考も感じ方も異なります。

彼女にも、ちゃんと「愛してる」と言葉にしないとフラれてしまいますよね。

男性が女性の上司とどう接して良いのかわからないことがあるのと同じように、女性の上司も同じなのです。

だから、男性諸君も、女性上司には、言葉で意見を伝えて下さいね。

(2)女性上司の厚意は素直に受けよう

 

男性の上司なら、残業して頑張っている部下を帰り際に「飲みに行くか?」と、部下を労う事も多いでしょう。

しかし、女性の上司の場合、色々考えてしまいます。

例えば、若い男性の部下に、仕事を労おうと思って食事に誘おうとしても、「パワハラになるかも?」「気があると勘違いされる?」「2人っきりって嫌かな?」とか色々心配して何も言えなくなることも多いのです。

キャラクターの問題もありますが、肩肘張って男性社会で勝ち抜いてきた女性の上司の場合、仕事はデキても、部下の扱いには悩んでいる人が多いのです。

男性上司なら、部下に愚痴をこぼしたりしやすいでしょうが、女性の上司は難しいものです。

上司とはいえ、女性です。

愚痴をこぼしたりして弱みを見せてしまっては、上司から「女性」になってしまうことを恐れています。

だから、肩肘張ってしまうのです。

筆者は、結婚していたので、部下を自宅に連れて行ったりしていましたが、独身の場合はそうはいきません。

部下に用心されたり、勘違いされることを恐れてしまうでしょう。

それでも、若い部下を心配して、勇気を出して誘ってくれた女性上司には、男性諸君には上司の言葉に甘えて一緒に食事に行きましょう。

また、育児や介護問題で早く帰らなければならないときは、意地を張らずに素直に上司に相談しましょう。

女性の場合は、男性よりも育児や介護に理解があります。

仕事を減らすことはできなくても、どうにか対処法を考えてくれることもあります。

 

まとめ

いかがでしたか?

女性上司には、男性上司よりもたくさん人間関係に悩んでいます。

女性の都知事や大臣が多くいる時代になっているというのに、まだまだ女性は働きにくい社会です。

昭和40年代に生まれた40代女性の青春時代と、昭和60年代から平成生まれのアラサー世代の男性の青春時代は全く違います。

育った環境が違えば常識も違ってきます。

女性上司の20代~30代のときの男性像と、現代の20代~30代の男性の意識や常識は全く違うのです。

だから、40代女性上司は部下の男性の思考を理解できません。

男性諸君は、40代女性上司も、自分たちと同じように、自分たちへの接し方に悩んでいることを認識しましょう。

お互い仲良く上手く付き合っていきたいのですから、すれ違わないように注意すれば良いのです。

女性上司には、挨拶と礼儀、ビジネスマナーを守って付き合いましょう。

さらに、言葉にしないと伝わらないことも多いと意識しましょう。

また、男性上司よりも女性上司の方が、細かいことによく気がつきます。

このことに対しても、男性はうるさく感じるかもしれませんが、事務作業や資料の作り方をマスターしたいなら、女性上司の指導を素直に聞く方が、成長が早いでしょう。

男性上司よりも、女性上司の方が、細かく小さな事まで注意し、指導してくれるからです。

だから、「男性上司なら~」と文句を言うのではなく、ビジネスマナーや書類の作り方、仕事の指示の仕方が細かいということは、手取り足取りということだと、プラスに考えましょう。

細かい指導にも、文句を言わずに素直に従っていれば、いつの間にか仕事の能力もアップするというものです。

女性上司の仕事っぷりや人間力を盗むつもりで、ついていってはいかがでしょう!

作成者: kiriko

元社労士の主婦ライターです。 知識と経験を活かしてコラムを書き始めて10年になります。 いつも初心を忘れず、少しでも読者の皆様のお役に立てればと思いながら記事を書いています。 どうぞよろしくお願い申し上げます。