転職活動で後悔しない!キャリアを思いっきり活かせる仕事を選ぶ「基準」とは?

「転職活動で後悔しない仕事の選び」、これは誰もが望むことです。

アラフォー世代の転職は、人生最後の転職にしたいものです。

でも、その具体的方法って意外とわかっているようで「?」という感じになってしまいがちですよね。

とくにアラフォー世代の転職の場合、転職活動が長引くと目先の条件につられてしまいがちです。

そこで今回は、アラフォー世代のキャリアを活かした正しい仕事選びの「基準」についてご紹介しましょう。

 

仕事を選ぶ基準その1|労働条件は重要

(1)報酬の妥協はできる限りNGで!

人によってモチベーションの基準は異なるでしょうが、やりたい仕事と希望月収がかけ離れていては、モチベーションの維持や継続ができません。

なかなか転職先が見つからない場合、「好きな仕事ができるなら報酬は二の次」とか「今のご時世こんなもの」とか諦めの境地から仕事に入っては、辞めたくなるのが目に見えているようなものです。

月給だけでなく、退職金や賞与(年間○ヶ月分)にも気を配りましょう。

(2)勤務時間も要チェック

勤務時間も必ずチェックしましょう。

前職よりも30分早いだけでも、その負担はけっこう大きいものです。

例えば、9時開始の会社と、8時半開始の会社では、通勤の電車の混み具合や電車の時間帯もまったく異なります。

7時間半労働か、8時間労働かによっても、まったく異なってきます。

9時~17時30分、9時~18時、たったの30分ですが、この30分が残業になるのか、勤務時間内かによって、手取りが随分変わってきます。

たかが30分でも短くなる分は良いのですが、長くなると、その負担は実に大きく感じるものです。

たかが30分。されど30分です。

 (3)勤務地は通勤時間を左右する

ドアtoドアの勤務時間も重要です。

自宅から遠すぎる会社は、いくら条件が良くても続きません。

会社の近くの通勤圏に引っ越せる環境かどうかも考える必要があります。

とくにアラフォー世代の単身赴任は、突然の一人暮らしに慣れることができるかも重要です。

また、子供の思春期に一緒にいないのですから、気がつくと自宅に居場所がなくなってしまうこともあります。

また、アラフォー世代は若いときと違って体力も衰え始める世代です。

気持ちは若くても、慣れない遠距離通勤をいきなり始めるのは無謀というものです。

アラフォー世代の転職活動には、「通勤時間○分まで」と区切って探すことも重要です。

これらの点をしっかりと考えて転職先を探しましょう。

(4)福利厚生で様々なことがわかる!

給料だけでなく、福利厚生や厚生年金制度もモチベーションには大きく影響します。

例えば、協会けんぽの社会保険の場合、会社負担は2分の1ですが、厚生年金組合の場合は、3分の2だったり、会社の負担割合が大きい優遇制度があります。

小さな事ですが、給料の控除額が大きく変わります。

手取り収入が増えるということです。

他にも、保養施設や社内割引、家族の健康診断や人間ドッグ、厚生年金組合の様々なサービス等、福利厚生は会社によって様々です。

また、福利厚生が充実している会社は、一般的に有給休暇の日数や、公休日、福利厚生休暇(誕生日休暇・ファミリー休暇・生理休暇等)等、有給休暇以外の休日も充実しています。

さらに、福利厚生が充実しているということは、ある程度の会社の規模があって、コンプライアンスがしっかりしている会社が多いともいえるでしょう。

(5)休日数も重要!

年間休暇日数が100日未満の会社と100日以上の会社は、勤務時間に大きな差があります。

小さな会社ほど勤務日数が多く、労働条件が過酷な会社ほど休日が少ないのが現状です。

また、休日日数は、多くの場合、福利厚生の充実度に比例していると言っても過言ではありません。

完全週休2日制の会社から、隔週2日制の会社への転職は、かなり疲労感を大きく感じます。

アラフォー世代にもなると、「土曜はお休み」という身体の習慣が、土曜日出勤体制に慣れるまで、非常に時間がかかります。

このように、アラフォー世代の転職は、給料だけでなく、労働条件や福利厚生もしっかりとチェックが必要なのです。

 

仕事を選ぶ基準その2|仕事内容を吟味する


アラフォー世代は、既にベテラン社員の域に達しています。

キャリアを思いっきり活かせる仕事といえば、やはり前職の職歴を活かす仕事ですね!

(1)希望する仕事内容の求人の探し方

アラフォー世代にもなると、10年以上の経験と実績があるベテラン社員です。

今までに培った広い知識と経験だけでなく幅広い人脈もあるでしょう。

ですから、前職までに培った様々な仕事のキャリアは、幅広い分野に役立つ可能性を秘めています。

前職と同じ業界、同じ職種だけに限って探すのはなく、「業界の名前」と「職種」で検索することをお勧めします。

ハローワークや転職会社のHPの検索では、「○○業界△△職」なら、「○○」と「△△」で検索する事で、検索の幅が広がり、たくさんの会社の求人情報がヒットします。

例えば、繊維メーカー(繊維業界)の営業職(職種)なら、「繊維」と「営業」です。

間違っても「繊維メーカーの営業職」で探してはいけません。

このように2つに分けて検索すると、繊維業界以外の繊維関係の仕事の営業関係の求人が全てヒットします。

前職の業界にこだわらない広い視野で、ヒットした会社の仕事内容と労働条件に福利厚生、会社の理念熟読してから、応募する会社を決めましょう。

(2)転職エージェントに希望の求人を探してもらう

自分で探すだけでなく、転職エージェントに登録しておきましょう。

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現在は、新しい分野の仕事がたくさんあります。

例えば、TBSドラマ「陸王」のように、老舗の足袋メーカーがマラソンのシューズ作りを手がけたりする、生き残りのご時世でもあります。

「陸王」はフィクションですが、現実世界でも、陸王のように、まったく異なる生き残り戦略で名を馳せているメーカーもあります。

例えば、富士フィルムのように、デジタルカメラの世代になって、カメラのフィルムが要らない世代となった今、カメラのフィルムメーカーとして有名だった富士フィルムは、一足早く他業界進出に成功しました。

優秀なフィルム技術を利用して、化粧メーカーだけでなく、医療メーカーへの進出にも成功しています。

今や、X線フィルムや画像診断、サプリメント、癌に関する様々な研究等で有名です。

このようなご時世ですから、思ってもみない会社に自分のキャリアや知識が活かせることが多いのです。

時代の移り変わりによって余儀なくされた生き残り事業は、成功するまで水面下で研究開発が進みます。

このような、新たな業界進出をもくろんでいる大企業の情報を転職エージェントは、非公開求人としてたくさん持っています。

また、既存の会社でも、条件の良い会社ほど非公開のケースが多いのも実情です。

ですから、転職エージェントへの登録の際は、新たな事業にも対応できるように、仕事内容や、自分の知識と経験のアピールを詳細に記入しましょう。

また、担当者と面談したり、電話で話したりして、あなたの人柄も知ってもらって、人間的な評価としてもプッシュしてもらえるようコミュニケーションを蜜にしておきましょう。

とくに、エージェントへのビジネスマナーは、非公開求人紹介の際のビジネスマナーの評価に繋がります。

同じ程度のキャリアなら、ビジネスマナーの好感度の高さで勝負が決まることも多々あることを認識しておきましょう。

(3)人間関係・職場の雰囲気の良好な会社選びには紹介予定派遣もお勧め

人間関係や職場の雰囲気というのは、感じ方に個人差があります。

ですから、いくら詳しく職場環境の希望をエージェントに伝えておいても、あなたの希望に100%合致した職場を紹介してくれるとは限りません。

ストレスの半分は、人間関係・職場環境と言っても過言ではありません。

最近では、人間関係よりも高い仕事の能力が要求され、自分自身への仕事のストレスが増加したともいわれています。

ストレスの移り変わりについては、「40代の男性が「心の病気」になりやすい仕事(職種)と、その対策法15選」で詳しく書いていますので、そちらをご参照ください。

40代の男性が「心の病」になりやすい仕事(職種)と、その対策法15選。

そのため、人間関係や職場環境を気にする方は、紹介予定派遣でお試し期間を設けて働いてみることをお勧めします。

転職エージェントは、派遣部門を持っている会社も多いので、半年未満の紹介予定派遣の契約で就職に進むのもお勧めです。

 

仕事を選ぶ基準その3|キャリア証明に資格を利用しよう

(1)資格はキャリアの証明になる

多くの会社の場合、即戦力を望みますので、実務経験の無い資格は、新卒の入社を除き、ほぼ役に立ちません。

とくに、アラフォー世代の求人の場合は、管理職採用の場合も多いです。

管理職の場合は、キャリアだけでなく、人間性や管理能力も重視しますので、非公開求人で、転職エージェントの意見も重視されます。

管理職採用の場合は、能力判断に資格は大きな力を発揮します。

そして、アラフォー世代の中途採用で力を発揮する資格は、前職の職務経験に関係する資格です。

前職の職務経験を職務経歴書で詳細に書いたとしても、それを100%信じて貰えるかどうかは定かではありません。

多少のハッタリが含まれていることも、人事は予測しています。

そんな中、そのキャリアを証明するような資格を持っていたら、実力の動かぬ証拠となるのです。

例えば、人事部門の職務経験があって、社労士や中小企業診断士の資格も取得していれば、まさに、前職の実際の実務経験以上のキャリアを想像して貰えるかもしれません。

資格手当は貰えなくても、優秀な人材として、高い能力と評価されて採用されやすいでしょう。

反対に、職務経験の無い国家資格は、宝の持ち腐れにしかなりません。

アラフォー世代からの見習いは「扱いにくい」と思われて、安定した大企業への就職には、邪魔にしかなりません。

新たな業界への進出の場合は、小さなアットフォームな会社で見習いから初めて、まずは経験を積んでから大企業への転職がお勧めです。

しかも、定年までに新たな業界で成功したいなら、一概には言えませんが、一般論としては、40代になってからでは少々遅いかもしれません。

(この記事では、前職のキャリアを活かした転職ですので、新たな業界への転職のお話は別の記事で…。)

(2)前職に関連した資格の保持は職歴をパワーアップさせてくれる

例えば、地方銀行の法人融資の経験が10年以上あるベテラン銀行マンが、FP1級の資格を取得したとしましょう。

FP1級の資格が就職先の幅を広げて、都銀融資課の転身をも可能とします。

前職の経験を踏み台に、さらなるキャリアアップを狙えるのです。

ここで重要なのが、FPなら2級ではなく、1級を取得することです。

例えば、金融業界ではFP2級では不十分です。

金融業界にいるだけで、資格なんてなくてもFP2級程度の知識は得られるからです。

大手建築業界では、2級建築士が設計士ではなく、営業職に就くことが多いのも同じ理由です。

20代や30代前半の若い世代なら、将来性を考えてFP2級で、意欲表示という効果を狙うのもありです。

しかし、アラフォー世代は管理職に近い年齢なので、出世を見込んでいるなら資格は最上級のものがお勧めです。

また、外回りの多い職種の場合、その仕事に関わる資格は、名刺に職種がしっかりと明記されます。

例えば、電気工事士なら、2級よりも1級の方がお客様の印象が良いでしょう。

また、残念なことですが、名刺を受け取った側は、無資格の経験者よりも資格のある未熟な人の方が信用されやすいという現状があります。

お客様(名刺を受け取ったお相手)には、あなたのキャリアは想像できませんので、資格がそのままキャリア証明になってしまうのです。

同じように、転職の際の書類選考で、職務経験の年月にさほど違いが無いなら、資格者と無資格者では、資格者の方が優位に立つ可能性が高いでしょう。

ただし新卒の入社試験の場合は例外です。

競争相手は全員社会人経験無し(バイトは社会人経験とはみなされない)も同然ですから、未経験の資格者でも、その業種に関する資格を所持しているだけで、優位に立てるのです。

 

まとめ

前職までのキャリアを活かして、より一層スキルアップした充実した転職を成功させるには、モチベーションを高められる職場選びが何よりです。

会社は、1日のほとんどを費やす場所です。

その場所が高いモチベーションでいられるかどうかは、人生を左右すると言っても過言ではありません。

定年まで働くなら、人生の大半を過ごすわけですから、仕事を頑張ることが楽しいと思えるような職場環境でないと続きません。

ビジネスシーンは、いつも順調満帆ではありません。

失敗したり、上手くいかなかったり、苦手な人と一緒に仕事をしなければならなかったり、楽しい事よりもきついことの方が多いかもしれないのです。

それでも頑張れる仕事、それは苦しくても辛くても「やりがいのある」仕事でなければなりません。

この「やりがい」すなわちモチベーションを維持して行くには、労働条件や労働環境、福利厚生、通勤時間は、欠かせない条件といえるでしょう。

定年まで高いモチベーションを持って働ける仕事を選ぶためにも、仕事内容だけでなく、労働条件・労働環境・福利厚生等もしっかりと吟味して就職先を選びましょう。

作成者: kiriko

元社労士の主婦ライターです。 知識と経験を活かしてコラムを書き始めて10年になります。 いつも初心を忘れず、少しでも読者の皆様のお役に立てればと思いながら記事を書いています。 どうぞよろしくお願い申し上げます。